UHFコネクタとも呼ばれています。ネジ部分がミリピッチのタイプをM型コネクタと呼びます。1930年頃にシールドされたバナナプラグに基づいて開発されました。主に無線通信・計測機器に古くから使われており、多くの製品は特性インピーダンスが規定されていないため安価であり、VHF帯以下の周波数で用いられます。パーソナル無線用としてインピーダンスが50Ωのものもあります。自動車用アンテナの基台にも多く用いられています。ハムショップ(アマチュア無線機販売店)などでは、フォネティック・コードを用いてマイク (Mike) コネクタと呼ぶことがあります(マイクロフォン用コネクタとの混同に注意 こちらは「マイクプラグ」「―ジャック」と呼ばれる)。300MHz以上の伝送には不向きです。ただし、コストと性能のバランスからアマチュア無線では、DC~430MHzまで多用されています。1930年頃に開発されました。(UHFコネクタ)。
N 型コネクタの名前の由来はTYPE-NAVYコネクタと一般的には言われていますが実は、“N”の由来はこのコネクタを開発したエンジニアの一人米ベル研究所のポール・ネイル(Paul Neill)のイニシャルをとって付けられたものでした。主に無線通信・計測機器に用いられているコネクタです。周波数特性が良く、主にUHF帯に用いられています。ハムショップなどでは、フォネティック・コードを用いてナンシー (Nancy) コネクタと呼ぶことがある。特性インピーダンスが50Ωのものが標準であるが、75Ωの物もあります。NTT仕様のものはS型コネクタと呼ばれていますがコンタクトの長さの問題で汎用品のN型コネクタとは互換性はありません。基地局用途などにトルクレンチでの締結を可能にしたものもあります。軍事的な用途を想定して1GHzまでの電気信号を伝送することができるように当初設計されました。現在は、適用周波数上限は製品により異なるが~18GHz(通常4GHz程度)までを想定しています。 1940年頃に開発されました。
Bayonet Neill Concelmanの略(Bayonet とは銃剣のこと。Neill Concelmanというのは、コネクタの製造メーカーの名称なのですが、実は単にBayoNet Connectorの略であるとか、Baby-series N Connector ・British National Connectorの略であるとか、名前の由来についてはいくつかの説があるようです)。周波数特性が比較的良く(1500MHz)小型にできるため計測用、通信用、映像信号用電算機、事務機、通信機器(端末、移動体)、計測機器、AV機器、家電、FA機器などに最も多く使われています。ネジを使わず、一挙動で簡単にロックできる機構(バヨネットタイプ)を持つため着脱が容易にできます。特性インピーダンスが50Ωのものが標準であるが75Ωの物もあります。適用周波数上限は製品により異なりますが現在では50Ω帯において~4GHzまでを想定しています。 1945年頃に開発されました。
F 型コネクタの名前の由来はFMラジオ・UHF帯などに用いるF(Frequency)を取ったのではないかと推測しています。F型コネクタは安価であり75Ωのインピーダンス整合を持ち最高1GHzまでの使用可能な帯域幅を持ちます。
低価格のひとつの理由はオスのコネクタのピンとして同軸ケーブルの中心導体をそのまま使用可能なためです。このデザインにより、コネクタの特性は内部導体の表面状態に左右され、また耐腐食性がないため、屋外(たとえばアンテナ上)で使用するためには防水バージョンが必要です。オスのコネクタは外部導体(編組線)を剥き出したケーブルに押し込むか、時にはねじ止めすることでケーブルに接続されます。家庭用の地上波、ケーブルテレビ、および衛星放送などのテレビ設備などに多く用いられます。ネジ式のものとそうでないものが存在し、ネジ式のものをF型コネクタ、そうでないものをストレートプラグ・クイックプラグなどと区別する場合があります。1950年頃に開発されました。
TNC のT は、“TWIST“のことです。BNCコネクタのロック機構をネジ式にしたもののため振動に強くなっています。
N型コネクタよりも小型で、SMAコネクタよりも取り扱いが容易であるため、自動車電話用無線機のアンテナ、自動車電装、列車制御、通信機器(幹線)、交通信号制御、電力、燃焼制御、防火・防犯装置、防災機器、等接続などに用いられています。 1950年代後半に開発されました。
「Sub Miniature Type A」の略称です。主にマイクロ波の無線通信機器に古くから使われているコネクタです。特性インピーダンスが50Ωのものが標準です。適用周波数上限は製品により異なりますが~27GHzまでを想定しています。締結には専用のトルクレンチが用いられます。接続の安定性および高周波性能を重視した高信頼構造です。主な用途は移動体通信基地局、小型通信機器、精密計測機器等です。1960年代に開発されました。
「Sub Miniature Type B」の略称です。主に基板上など機内に使われているコネクタ。特性インピーダンスは50Ωです。ねじではなく押し込むことによりロックされるスナップオン機構をもちます。主な用途は自動車電話、各種通信機器、電子計測機器等です。1960年代に開発されました。
Kという名称は、K帯というところからきています。米国Wiltron社(現在Anritsu社)が開発したコネクタで、APC3.5と同様にSMA型コネクタとの接続互換性を保ちながら、外径がさらに小さくなっています。Kコネクタは、内導体径がSMAと同じ1.27mmとなっており、絶縁体をテフロンから空気に変更することにより、外径が2.92mmとなっています。これにより導波管モード遮断周波数をさらに高くすることができ、使用周波数DC~40GHzを実現しています。メーカーによっては2.92mmコネクタなどという名称が付いていたりします。主に測定機に使用されています。1982年代に開発されました。
MCX( マイクロ同軸 )コネクタは、SMBコネクタよりも30%小さくなります。 ヨーロッパCECC 22220に規格化されています。スナップオン形式のコネクタです。基本的な特性インピーダンスは50Ω(75Ωもあります) DC 〜6 GHzでの性能を有しています 。接触面は金メッキです。情報通信システム、携帯電話など多様な用途で使用されています1980年代に開発されました。
MMCX( マイクロミニチュア同軸 )コネクタは、 MCXよりも小さいコネクタです。ヨーロッパのCECC 22 000仕様に準拠しています。 コネクタはスナップオン機構で360度回転が可能です。基本的な特性インピーダンスは50Ω(75Ωもあります) DC 〜6 GHzでの性能を有しています。MMCXコネクタは一般的にWi - Fiの PCMCIAのアンテナコネクタや外部接続用コネクタとしてカード読み取り機器、やPDAなどの小型デバイスのアンテナ受信機などに利用されます。1990年代に開発されました。
コネクタやケーブルのインピーダンス、カットオフ周波数は
で決まります。
特性インピーダンスは内部導体と外部導体径の比で決定
Z=60/εr*ln(D/d)
カットオフ周波数は同軸の太さで決定
F=19/εr^0.5*(d+D)
εr :誘電率(空気=約1)
同軸コネクタは同軸ケーブル専用のコネクタです。主に高周波信号の伝送用ケーブルとして無線通信機器や放送機器、ネットワーク機器、電子計測器などに用いられる同軸ケーブルは用途によって多くの種類があります。接続に際しては各ケーブルに合致したコネクタが必要となるため、ケーブルの種類に対応した数のコネクタが存在することになります。言い換えると、同軸コネクタは、使用する同軸ケーブルに合致したものを使うことが前提です。
また、接続に際しては接続「する側」と「される側」で2種類のコネクタが要りますし、ケーブルどうしを接続する場合とケーブルを機器のパネルやプリント基板に接続する場合とでは使用するコネクタも異なります。製品としてはさらにケーブルをはんだ付けするのか圧着するのかといった部分にも違いがありますので品種も多いわけです。
同軸コネクタにはBNCやSMAといったシリーズがあります。同軸コネクタの主な電気的機械的仕様は下記の公的機関で規格として定められており、接続特性が保証されているので安心して使うことができます。
同軸ケーブルと同軸コネクタは多数種類があります。コネクタは、使用するケーブルに合致したものを使うというのが前提ですから、基本的にはケーブルが決まれば、後は接続方法等で使用するコネクタも決まることになります。では、使用する同軸ケーブルは何で決まるかというと、伝送する信号の周波数と電力(耐電圧)が第一の要素でしょう。これに伝送距離に伴う伝送損失や配線形態(フレシキブルorリジット)などを勘案してケーブルが決まり、使用できるコネクタも絞り込まれます。なお、仕様上の最高周波数は理想的な接続状態で使う場合の値ですので、実際の使用に当たっては十分な余裕を見込んでください。また一見同じコネクタに見えても使用できる最高周波数が異なる製品もありますのでよく確認してください。
コネクタの接続方式はコネクタを決める際の一要素です。接続方式には振動等がある環境でも確実な接続が得られる「ねじ接続」、バネの働きにより押し込むとカチッとはまる「スナップオン」、抜き差しが簡単な「スライドオン」、押して少し回転させることで抜き差しする「バイヨネット」などがあります。例えば測定器の入出力端子など抜き差しの機会が多い機器にはバイヨネット方式のBNCが向いていますが、同じケーブルに対しても通信機器のように抜き差しの機会が少ない代わりに確実な接続を必要とする用途にねじ接続のTNCが適しているというわけです。ちなみに、ねじ接続は手で回すタイプ(N等)とスパナで回すタイプ(SMA等)があります。接続時にスパナを回すスペースの確保などは意外と見落としやすいものです。
高周波信号の接続や伝送に同軸ケーブルを使うのは、送り側と受け側、それに伝送路のインピーダンスを整合させることで反射による伝送ロスを無くすることが主要な目的です。したがって、インピーダンス整合が保たれるのであればはんだ付けなどで同軸ケーブルを接続してもかまわないと考えることはできます。しかしながら、例えば二本の同軸を整合を保ちながらはんだ付けで接続するのは現実的には困難です。ラフな接続ではVSWRが3を超えることも珍しくありませんが、VSWR=3の時の不整合減衰量は6dBで、送り出した電力の25%もがロスになることを示しています。これに対して同軸コネクタを使えばVSWRを1.2程度以下に抑えることができ1%以下の損失で済みます。また、機器間をケーブルで接続する場合などには取り付け易さと共に取り外し易すいことも必要です。同軸コネクタはインピーダンス整合が保たれるうえ脱着が容易ですから、いずれの要求も満たします。
同軸円筒状をした構造体の特性インピーダンスは両導体の内外径比と両者間に介在する絶縁物質の誘電率で決まります。同軸コネクタは同軸ケーブルのインピーダンスに合致するように作られているので、同じ形状をしたコネクタでもインピーダンスが50Ωと基本的に75Ωのものとでは絶縁体の材料もしくは形状が異なります。
左記写真のBNCについて75Ω品(写真上側)と50Ω品(写真下側)の比較を示しました。中心導体を囲む絶縁体の形状が異なっているのが分かります。BNCの場合、両者は機械的には相互接続できてしまうので、取扱いに注意してください。
なお、N型にも50Ωのものと75Ωのものがありますが、両者は機械的にかみ合いません。
参考資料:Wikipediaをはじめとするホームページ情報を当社の技術担当者が確認をした内容を掲載しています。内容に誤りがある場合もございますのでご了承ください。
当社は創業30年を超える確かな技術と、確かな実績があります。保有アプリケーションも多数にわたり同軸加工に関しては絶対の自信を持っております。コストダウンのためのお引き合い、難しい仕様に関してなどお気軽にお問い合わせください。